腰や臀部に痛み、足にしびれや痛みなどが生じます。背骨をつないでクッションの役割をする椎間板が、加齢などによって変性・断裂して一部がつき出し、神経を圧迫するのが原因です。長時間にわたるデスクワークやスポーツで腰に負担がかかることで発症します。

腰痛症は、腰痛を引き起こす疾患の総称です。急性の腰痛と症状が半年以上続く慢性の腰痛があり、さまざまな原因で発症します。椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄、骨折など腰椎に異常があるケースのほか、骨への細菌感染、がん転移など、重大な疾患の可能性もあり注意が必要です。また、ストレスやうつなどの心理的要因・社会的影響、運動不足や肥満などの身体的要因が関係していることも考えられます。

背筋を伸ばした状態で起立、歩行すると、太ももや膝から下にかけて痛みやしびれを感じます。前かがみになったり腰かけたりすると痛みが軽減されるほか、腰の痛みは強くなく、安静にしていると症状が出ないのも特徴です。老化や疲労などで変形した椎間板と、椎間関節や背骨からつき出た骨や靭帯が、神経を圧迫して血流が低下することで発症します。椎間板ヘルニアと比べると、中高年で発症するケースが多い疾患です。

背骨が左右に湾曲した状態で、肩や腰の高さの違い、肩甲骨の突出、胸郭の変形、肋骨・胸部の隆起などが生じます。悪化すると腰背部痛や心肺機能の低下を招く可能性もあります。通常、小児期にみられる脊柱変形を指していて、6～7割は原因不明の特発性側弯症。このほか先天性側弯症、症候性側弯症もあります。発症するのは1～2%で、思春期の女子に多くみられるのも特徴です。

下肢のしびれや冷感、腰から臀部にかけての広範囲な痛みを感じます。加齢により椎間板の弾力性が失われ、椎体が硬直化して骨棘（トゲのような出っ張り）ができるのが原因。骨棘が神経を刺激したり圧迫したりして痛みを引き起こします。進行して脊柱管が狭くなった状態が腰部脊柱管狭窄症です。変形性腰椎症は中年以降であれば普通にみられる状態です。