骨粗しょう症について
骨密度の低下により骨折しやすく
なってしまいます
骨密度の低下によって骨がもろくなり、骨折しやすくなる疾患です。閉経や加齢による原発性と、病気や薬の投与などによる続発性に分けられる骨粗しょう症は、骨密度が低下する過程でも自覚症状が現れることはほとんどありません。55歳以上の女性に多いのが特徴です。
骨粗しょう症によって脊椎圧迫骨折や大腿骨骨折を起こすと、日常生活を送るのが難しくなり、寝たきりや認知症の進行などの懸念があります。日頃から転倒しないように心がけて過ごすのはもちろん、骨密度が低下しないよう生活習慣を改善して骨を強くしておくことが重要です。
CONSULTATION こんな場合はご相談ください
- 背中が痛い
- 背中が曲がった
- 腰が痛い
- 身長が縮んだ
- 歩きにくい
- 転びやすい
代表的な疾患
橈骨遠位端骨折
前腕に2本ある骨のうち、橈骨(とうこつ)が手首部分で折れた状態です。転倒して手をついたときなどに折れるケースが最も多く、小中学生のお子さん、中高年以上の女性に多い骨折です。別名、コレス骨折やスミス骨折とも呼ばれています。骨粗しょう症で骨がもろくなっていることも多い閉経後の女性は、特に注意する必要があります。
腰椎圧迫骨折
腰椎に外部から圧力がかかって、椎体がつぶれてしまう状態です。腰に強い痛み、下肢に痛みやしびれ、麻痺などが生じます。症状はヘルニアに似ていることが多く、高齢者や女性に多い骨折です。椎体の変形により背中が曲がったり、身長が縮んだりすることもあるほか、椎体が極端につぶれると神経を圧迫して筋力低下を引き起こし、歩行が困難になります。
大腿骨近位部骨折
外力が集中して股関節を構成する大腿骨(太ももの骨)が折れた状態です。足の付け根に痛みが生じ、起立や歩行が困難になります。骨粗しょう症で骨がもろくなった高齢者に多いのが特徴です。転倒や転落、尻もちなどによって折れるケースが多い一方、こうしたトラブルがなくても骨折する場合があり注意が必要です。
上腕骨近位部骨折
肩関節から肘関節をつなぐ上腕骨が、肩関節の近くで折れた状態です。肩や腕に痛みが生じて、腕を上げたり、ひねったりできなくなるケースが大半です。骨折から2~3日後、肩や胸部、上腕部などに内出血(青あざ)が現れることもあります。
ロコモティブシンドローム
について
運動器の病気や機能が衰えた状態です
体を動かすための「運動器」に障害が起こり、移動機能が低下した状態がロコモティブシンドローム(運動器症候群、略称ロコモ)です。骨や筋肉、関節、靱帯、腱、神経などから構成される運動器に障害が起こり、立ったり歩いたりする機能が低下した状態で、片足立ちで靴下がはけない、階段を昇るのに手すりが必要、15分続けて歩けないなど、日常生活にも支障をきたします。
原因は運動器の病気や機能の衰え、痛みなどさまざまで、早ければ40歳頃から始まるとされています。
要支援・要介護になる原因のトップは運動器の障害。健康で豊かな暮らしを送るため、運動器を長持ちさせるようにしましょう。ロコモは回復するので、症状がある場合は進行する前に早めに対処することが大切です。
CONSULTATION こんな場合はご相談ください
- 片足立ちで靴下がはけない
- 家の中でつまずいたり滑ったりする
- 階段を昇るのに手すりが必要
- 家のやや重い仕事が困難
- 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難
- 15分間続けて歩くことができない
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
ロコモチェックリスト
片足立ちで靴下がはけない | |
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家の中でつまずいたりすべったりする | |
階段を上がるのに手すりが必要 | |
掃除機などやや重い仕事が困難 | |
2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難 | |
15分間続けて歩くことができない | |
横断歩道を青信号で渡りきれない |