最初は人差し指と中指に痛みやしびれがあり、その後、親指から薬指までしびれてきます。悪化すると親指の付け根が痩せてしまい、親指と人差し指を使って輪がつくれなくなります。手根管症候群は手首の手根管内の正中神経が圧迫された状態で、突発的に発症することが多い疾患です。正確な原因は不明ですが、発症するのは更年期や妊娠出産期の女性に多く、できもの（腫瘍・腫瘤など）がきっかけになることもあります。

指の付け根に痛みや腫れ、熱感が生じ、悪化するとばね指になり指が動かなくなります。朝方に症状が出て、日中に軽減されるケースがあるのも特徴です。長時間にわたり指を使って作業することで、指の付け根付近に力がかかって腱や腱鞘に炎症が起きる状態で、スポーツや仕事で手や指をよく使う人がかかりやすい疾患です。更年期や妊娠出産期の女性、糖尿病やリウマチ患者にも多くみられます。

人差し指から小指にかけて赤く腫れ、痛みや曲がりを伴います。動きが悪くなって強く握れなくなるほか、水ぶくれのようなミューカスシスト（粘液嚢腫）が現れることもあります。指の関節が変形して曲がる疾患で、原因は不明。関節リウマチと症状が似ていますが異なり、第一関節の発症はヘバーデン結節、第二関節はブシャール結節と呼びます。頻繁に手を使った作業を行うと発症しやすく、40歳以上の女性に多くみられます。

親指を動かす、力を入れるなどの動作の際、付け根付近の手首に痛みを感じます。悪化すると親指が開きにくくなります。握る・つまむなどの動作で、指を構成する骨（中手骨）と、手首を構成する骨との間にあるCM関節に大きな負担がかかり、変形性関節症を起こした状態です。老化や長時間の負担がかかる作業などで関節軟骨が摩耗して発症します。

手首の関節周辺や腱鞘に、ゼリー状の物質が膨らんだ腫瘤ができます。神経を圧迫して痛みやしびれ、運動麻痺を引き起こすこともあります。関節包や靭帯周辺の滑膜細胞、線維芽細胞への刺激を繰り返すと小嚢胞が形成され、それらが集合して現れるのがガングリオン。関節や腱鞘から関節液や骨液が送り込まれてゼリー状になります。さまざまな大きさ、硬さがあり、全身にできる可能性もあります。